介護のサービスにご自身で払う分を、どう計算しているか
毎月かかるお金の合計には、住まいのお金(家賃・食費・管理費など)のほかに、介護のサービスにご自身で払う分があります。 この分はホームが決めるものではなく、国が全国共通で決めています。書類に書かれていないことも多いため、当社が国の決まりから計算して足しています。
計算のしかた
1日あたりの決まった量(下の表)に 30日 を掛けます。 そこに介護で働く方の待遇のための上乗せを足し、 お住まいの地域ごとの単価を掛けて、ご自身で払う割合を掛けます。 最後にひと月の上限で頭打ちにします。
- 1日あたりの量 × 30日
- + 介護で働く方の待遇のための上乗せ(10.8%〜15.9%)
- × お住まいの地域の単価
- × ご自身で払う割合(1割・2割・3割)
- ひと月の上限を超えていたら、そこで頭打ち
1円未満は切り捨てます。保険から出る分を先に切り捨ててから、 残りをご自身が払う分としています(国の決まりがこの順番です)。
1日あたりの量
| 介護の必要な度合い | 1日あたり | 1割の方・毎月(上乗せこみ) |
|---|---|---|
| 要支援1 | 183 | 6,270円 〜 6,835円 |
| 要支援2 | 313 | 10,723円 〜 11,688円 |
| 要介護1 | 542 | 18,569円 〜 20,241円 |
| 要介護2 | 609 | 20,864円 〜 22,742円 |
| 要介護3 | 679 | 23,263円 〜 25,357円 |
| 要介護4 | 744 | 25,489円 〜 27,783円 |
| 要介護5 | 813 | 27,853円 〜 30,360円 |
出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会(第239回)参考資料 「介護報酬の算定構造」。資料を開く
入居する方の人数が少ないホーム(29人以下)では、この量が少し多くなります。こちらは人数を持っていないため、多いほうのホームの形で計算しています。 その場合、実際は上の金額より 1%ほど多くなります。
介護で働く方の待遇のための上乗せ
国は、介護で働く方の賃金を上げるために、 ホームが受け取る額に一定の割合を上乗せする決まりを置いています。 上乗せの割合はホームの取り組みによって 10.8% から 15.9% まで6段階あり、ご自身で払う分もその割合だけ増えます。
こちらはホームごとの段階を持っていません。そのため、いちばん多く選ばれている段階(14.2%)で計算しています。 国の集計では、介護をホームの中で受けるホームの 99.2% がこの上乗せを受け取っています(受け取っていないのは 0.8%)。足さないほうが、実際からは遠くなります。
出典:令和8年度介護報酬改定の告示改正(新旧対照表)。令和8年6月からの割合です。資料を開く/ 受け取っているホームの割合は 社会保障審議会 介護給付費分科会(第260回)資料。資料を開く
地域による違い
同じ度合いでも、お住まいの地域によって金額が変わります。 国が市区町村ごとに区分を決めていて、いちばん高い地域といちばん安い地域で 9% ほど違います。
出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会(第243回)資料「地域区分」。 令和6年度から令和8年度までの区分です。資料を開く
お住まいの市区町村を書類から読み取れなかったホームでは、この分を足していません。地域が分からないまま、いちばん安い地域の金額を当てはめると、少なく見えてしまうためです。
ご自身で払う割合
1割・2割・3割のいずれかで、 所得によって決まります。既定は1割にしています。国の調べでは、介護をホームの中で受けるホームにお住まいの方のうち 83.6% が1割、7.5% が2割、8.8% が3割でした。 ご自身の割合は、お住まいの市区町村から届く書類に書かれています。
介護保険のサービス全体では 1割が 91.8% ですが、ホームにお住まいの方に限ると、2割・3割の方の割合が高くなります。全体の数字をこのページに当てはめると、少なく見えてしまいます。
ご自身で払う割合と、下の「ひと月の上限」は、別の決まりで決まります。2割・3割の方でも、多くは 44,400円 の上限に当たります。 「3割だから上限も高いはず」とは限りません。
出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第260回)資料(令和5年度介護保険事業状況報告年報)。資料を開く/ 全体の割合は 介護保険部会の資料。資料を開く
ひと月に払う上限
介護のサービスにひと月に払う額には、所得によって決まる上限があります。 上限を超えて払った分は、お住まいの市区町村に申請すると戻ります。この上限はホームによりません。全国共通です。
| どなたか | ひと月の上限 |
|---|---|
| 生活保護を受けている方 | 15,000円 |
| 住民税がかからない世帯で、年金などの収入が年 82.65万円以下の方 | 15,000円 |
| 住民税がかからない世帯の方 | 24,600円 |
| 住民税がかかる世帯の方 | 44,400円 |
| 課税所得が 380万円以上 690万円未満の方がいる世帯 | 93,000円 |
| 課税所得が 690万円以上の方がいる世帯 | 140,100円 |
既定は住民税がかかる世帯(月 44,400円)にしています。「1割だから上限には当たらない」ということはありません。住民税がかからない世帯では、要介護3のあたりから上限に当たります。 画面の「前提を変える」から、ご自身にあてはまるものをえらべます。
この上限は、住まいのお金(家賃・食費・管理費)には当たりません。上限に当たるのは、介護のサービスにご自身で払う分だけです。
この上限は、おひとりごとではなく、同じ世帯の合計にかかります。ご夫婦でお入りになる場合は、おふたり合わせて上限に当たることがあります。 この画面はおひとりぶんで計算しています。
お支払いが難しいご事情がある方には、上限をさらに下げる仕組みもあります。 お住まいの市区町村の介護保険の窓口にご相談ください。
出典:介護保険最新情報 Vol.1532(令和8年7月31日)別添2「高額介護(予防)サービス費の支給事務」。資料を開く
介護を外の事業所から受けるホームでは、幅で出しています
住宅型と呼ばれるホームやサービス付き高齢者向け住宅では、 介護のサービスを外の事業所から受けます。使った分だけかかるので、ひとつの金額にはできません。 そのかわり、保険が効く量には全国共通の上限があります。
| 介護の必要な度合い | 全国の平均くらい使うと | 上限まで使うと |
|---|---|---|
| 要支援1 | 2,258円 〜 2,806円 | 5,941円 〜 7,383円 |
| 要支援2 | 3,978円 〜 4,943円 | 12,432円 〜 15,451円 |
| 要介護1 | 8,906円 〜 11,069円 | 19,790円 〜 24,598円 |
| 要介護2 | 12,328円 〜 15,322円 | 23,262円 〜 28,911円 |
| 要介護3 | 18,518円 〜 23,016円 | 31,930円 〜 39,685円 |
| 要介護4 | 22,643円 〜 28,142円 | 36,522円 〜 45,392円 |
| 要介護5 | 27,790円 〜 34,539円 | 42,753円 〜 53,137円 |
1割の方・いちばん高い地域での例です。ひと月の上限は当てていません。
幅があるのは、何をどれだけ使うかで変わるためです。訪問のサービスは通いのサービスより1回あたりが高いので、 訪問が多いほど高いほうに寄ります。 金額の幅は、その2つだけを使った場合の両端です。
上限の量の出典:居宅介護サービス費等区分支給限度基準額(平成12年2月10日厚生省告示第33号)。資料を開く/ 実際に使われている割合の出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第145回)参考資料3。資料を開く
この「実際に使われている割合」は、ご自宅で暮らす方も含む全国の数字です。ホームにお住まいの方だけの数字ではありません。 ホームでは事業所が同じ建物にあることが多く、 国のまとめでも「軽い方は上限の5〜6割、 事業所と一体で提供されている場合は8〜9割」とされています。そのため、平均の欄は低めの目安として見てください。
この計算に入れていないこと
- ホームごとに決まる、介護の上乗せ分。夜間の看護体制・個別の機能訓練・入居を続けるための支援など、 十数種類あります。どれを受け取っているかを、こちらは持っていません。金額をつけずに、あることだけをお伝えします。実際はここより少し高くなります。
- ホームによって上乗せされる、介護保険の外のお金。これは書類に書かれていれば、そのまま合計に入っています。
- 最期のひと月にかかることがある費用。毎月かかるものではないので、合計に入れていません。
- 上限を超えて使った分。外の事業所から受ける形では、国の決まりの上限を超えて使うこともできますが、 超えた分は保険が効かず、全額がご自身の負担になります。
- 1年の日数のずれ。介護のお金は1日いくらで決まりますが、ここでは1ヶ月を 30日 として計算しています。 1年は365日あるので、年で見ると 1.4% ほど少なく出ます(書類の月額が「30日ぶん」で書かれているものに合わせているためです)。
- 介護付きの中にも、外の事業所に委託している形のホームがあります。そちらは金額の決まり方が違いますが、書類からは見分けられないため、 すべて多いほうの形で計算しています。
- 毎月の介護保険料。ホームにお入りになっても、保険料は入居前にお住まいだった市区町村に払い続けます。どのホームをお選びでも同じ額なので、比べるときには効きません。
- 食費・お部屋代を軽くする仕組みは、有料老人ホームにはありません。特別養護老人ホームなどにはありますが、こちらは対象外です。 このサイトの食費・お部屋代は、その軽減が無い前提の金額です。
- 確定申告で戻る分は、見込んでいません。ホームのお家賃・お食事代と、介護をホームの中で受ける形の介護のお金は、医療費控除の対象になりません。 ただし外の事業所から受ける形では、 訪問看護・訪問リハビリ・通所リハビリなど、対象になるサービスがあります(どれが対象かは、ケアマネジャーやお住まいの市区町村にご確認ください)。
- 要介護の認定を受けている方は、所得税・住民税の障害者控除の対象になることがあります。お住まいの市区町村の窓口にご相談ください。この分も見込んでいません。
- お医者さんにかかるお金と合わせた、1年ぶんの上限もあります。 ただし介護のぶんだけでは、その上限には届きません。
地域ごとの単価
参考までに、地域の区分と1単位あたりの金額です。 ホームの中で介護を受ける形には、いちばん右の列を使います。
| 地域の区分 | 訪問のサービス | 通いのサービスなど | ホームの中で受ける形 |
|---|---|---|---|
| その他の地域 | 10.00円 | 10.00円 | 10.00円 |
| 1級地 | 11.40円 | 11.10円 | 10.90円 |
| 2級地 | 11.12円 | 10.88円 | 10.72円 |
| 3級地 | 11.05円 | 10.83円 | 10.68円 |
| 4級地 | 10.84円 | 10.66円 | 10.54円 |
| 5級地 | 10.70円 | 10.55円 | 10.45円 |
| 6級地 | 10.42円 | 10.33円 | 10.27円 |
| 7級地 | 10.21円 | 10.17円 | 10.14円 |
出典:厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会(第243回)資料「地域区分」。資料を開く 上乗せの分を入れる前の、要介護3・1割・その他の地域での金額は 20,370円 です。